○マニュアル 1/3
ゴースト『Azoth』の操作方法について記載されています。
■概要
本作は、いわゆるアドベンチャーゲームに戦闘要素を追加したような構成になっておきます。
デスクトップ上に表示されるキャラクタとコミュニケーションをとることで物語が進行し、其れに伴い戦闘が発生します。
最終的なゲームのクリア条件は、各キャラクタの目的を達成させる事です。
貴方は物語に抗う事ができるのでしょうか。
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■背景
・マテリアライズ
某県某所。
アパートの一室の前で、一人の男性が倒れていた。
彼の意識は混濁しており、それを映すかのように周囲も渦を巻いている。
いや、グルグルと空回りを続けているのは頭の中だ。
あたりにはいつも通りのありふれた光景が広がっているはず、なのだがそれを確認する術が今はない。
何故、こんな状況に陥っているのか?
理由は単純にして明快。説明など二文字で事足りる。
風邪
である。
……今、明らかに馬鹿にした者がいるだろう。そいつらは実家暮らしだ。間違いない。
一人暮らしの風邪を侮ってはいけない。
高熱が出て行動不能となれば、文字通り身動きが取れなくなる。
つまり、最悪、食料の供給源が断たれるのだ。
そして、今がまさにそれだ。
米櫃の中も空。冷蔵庫の中身も空!買い置きのインスタントも空!!
清々しく雲ひとつない青空のようだ。
声も出ず乾いた笑みくらいしか浮かべることができない。
いや、もう、正直、声帯どころか表情筋を動かすカロリーすら惜しい。
……思考が支離滅裂である。相当危険だ。
本当なら、お隣に面倒見が良いお姉さんがいらっしゃるので、すがろうかと思っていたのだ。
が、最近仕事が忙しいのか留守がちで、案の定今日も留守だった。
ともかく、最後の生命線が断たれた今、胃を満たす――いや、命を繋ぐための行軍に専念せねばならない。
というわけで、玄関の前で匍匐前進を行っているのだ。
ただ単純に倒れているわけでは断じてない。
しかし、流石にこの行軍にも限界が来たようだ。
先ほど言った通り既に視界はグルグルと回り、意識もその渦に徐々に呑まれていっている。
走馬灯も見えてきたが、その光景も一緒に渦の中に吸い込まれている。
殆ど栓を抜いた風呂である。脳の中身も一緒に流れていきそうな勢いだ。
ああ、このまま、死ぬかもしれない。
…………………
…………………
「……なんで、こんなところに人が倒れているんだ?」
「息は、あるみたいだね。でも熱がひどい」
「とりあえず、その辺に運び込んでおくか」
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■登場人物
・ゼフィス
魔術師。原初の魔女。詐欺師。動かなければ美少女。
趣味は知識収集。
なんでも完璧にこなす才女だが、言動が全てを台無しにしている。
・アイナ
魔法使い。狂戦士。社会のアウトサイダー。
趣味は旅、というか放浪。また、レアなジュースに対して異様な執着がある。特にプリンジュース。
頭の回転は速いが、致命的なまでの短絡思考と、絶望的なまでの空気の読めなさを併せ持つ。
アホの子。
・シン
英雄。人の理想にして理性の化身。
丘の上の教会に赴任してきた神父……らしき人物。
体力・技能面のみ見れば、完璧超人。
・リリス
姫君。教会の言うところの悪魔。セレブニート。
究極の引きこもり。
自分では殆ど何もしない。何故なら放っておいても大抵どうにかなるから。
・プレイヤー(レイ)
一般人。人の平均。
ふってわいた災難に右往左往することとなる。
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■システム
・通常パート
特殊な条件を除き、Azothを立ち上げると通常パートが開始されます。
このパートはいわゆる『日常』の状態です。
デスクトップ上に表示されるキャラクタの掛け合いや、マウスカーソルを用いたコミュニケーションをお楽しみください。
また、ゼフィスの口元をクリックすると以下のメニューが表示されます。
なお、これらのメニューの一部にはショートカットキー(項目右の半角数字)が仕込まれています。
概ね、英訳の頭文字になりますが、被った物に関しては一つ右のキーを割り当てています。
−トーク(t)(初期状態では表示されません)
ゼフィスとアイナに掛け合いを要求します。
ゼフィスは主に、農業、家事(主婦)、宗教、魔術、魔法(創作)に関する内容を話します。
アイナは主に、放浪者の生活、海外と日本の価値観の違い、家事(一人暮らし)、
そしてジュースに関する内容を話します。
また、ストーリーが進むと戦闘技術に関する話題が追加されます。
−各種設定(c)
>トーク間隔
設定した間隔毎にゼフィスとアイナが掛け合いを行います。初期状態では表示されません。
>名前変更
プレイヤーの名前を変更します。
>テストメニュー
制作者用のデバックメニューです。選択しないようお願いいたします。
選択した場合は『開発者以外に使用できない』という旨のメッセージが表示されます。
−戦闘メニュー(b)(初期状態では表示されません)
>戦闘訓練(y)
模擬戦を行います。メニューは条件を満たすごとに追加されていきます。
>スキル設定(a)
戦闘の際に使用するスキルを設定します。
>スキル購入(d)
戦闘で得られる『戦績ポイント』を利用してスキルを購入します。
>属性診断(v)
プレイヤーの属性を質問と回答を繰り返す事により診断します。
また、戦闘方法の指南も行います。
>戦闘履歴(h)
各対戦相手との最高戦績ポイント等のレコードを確認することができます
>派生スキル構成リスト(l)
特殊な派生スキルの派生条件を確認することができます。構成は戦闘やイベントをこなすことで手に入ります。
>教会へ行く
教会に現状報告に向かいます。特定の条件を満たすと選択可能になります。
>深き紅の淵(サバイバルモード)
次々と現れる敵を倒していくモードです。特定の条件を満たすと選択可能になります。※現在未実装
>何処へと通ずる門(ヘルモード)
本編では戦えない強力な敵と戦う事ができます。特定の条件を満たすと選択可能になります。※現在未実装
−物語進行(s)(初期状態では表示されません)
物語を進めます。各条件を満たすことで選択肢が表示されるようになります。
−イベント(i)(初期状態では表示されません)
物語とは直接関係しないイベントを見ることができます。
対象となるほとんどのイベントが期間限定のものとなるため、普段は選択できる項目が存在しません。
選択可能な項目が追加せれた際にはシステムメッセージでアナウンスされます。
−今日の献立(r)(初期状態では表示されません)
料理のレシピに関するトークをランダムに行います。
・ノベルパート
特定条件を満たす、もしくは物語進行の選択肢を選択する事により、ノベルパートに移行します。
この状態ではメニューを開く事はできなくなり、基本的には、表示される文書を読むだけとなります。
文書は長く、途中で抜け出すことができません。また、所々、血なまぐさい表現もあるのでご注意ください。
・戦闘パート
模擬戦を選択する、もしくはノベルパートで話が進む事により、戦闘パートに移行します。
出現した敵を倒す事がこのパートの目的です。
基本的にゲームオーバーはありませんが、倒せないと話が進まない場面もあります。
戦闘パートの操作法については別項『戦闘システム』にてご説明します。
・交換反応
 同じベースウェアで起動可能な特定ゴーストと切り替える際に、特殊な反応を示すことがあります。
 反応には『スキル習得系』と『雑談系』の2種類に分けることができます。
 −スキル習得系交換反応
 発生すると『戦闘メニュー』の『スキル購入』で購入できるスキルの費用が0になります。
−雑談系交換反応
 交換する、されたゴーストに関する話題を喋ります。初期状態では発生しません。
 なお、更新履歴で実装がアナウンスされる交換反応はこちらのものです。
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